BCN3Dが破産法を申請、経営破綻

スペイン・バルセロナに拠点を置く3DプリンターメーカーのBCN3Dが破産法を申請し、経営破綻した。現地メディアのクロニカ・グローバルによると、BCN3Dは裁判所に自発的破産を申立て、事実上経営破綻したとしている。裁判所への申し立てとともに、BCN3Dはすべての業務を停止したと見られる。

BCN3Dは2011年にカタルーニャ工科大学発の学内ベンチャーとして誕生し、主にFDM方式の3Dプリンターメーカーとしてアディティブ・マニュファクチャリング業界でプレゼンスを拡大してきた。同社はこれまでに総額で1000万ユーロ(約16億5000万円)を超える資金をベンチャーキャピタルなどから調達し、事業を拡大していた。同社のユーザーには、BMW、日産スペイン、NASA、ルイヴィトン、マサチューセッツ工科大学などが含まれ、相応の顧客基盤を確立していたものと見られていた。

同社は昨年2024年11月に新たなラウンドの資金調達の実施と、最新3Dプリンターの「オメガ160シリーズ」の製造工場の発足を発表したばかりだった。

BCN3Dは、これまでに自社の経営破綻についてのコメントなどは発表していない。

BCN3Dに近い関係者は、BCN3Dは慢性的なオペレーティングキャッシュの不足が続き、資金繰りが行き詰った可能性について言及している。