フォワードAMがアメリカでの事業を停止

ドイツの大手化学メーカーBASF傘下の3DプリンティングサービスビューローのフォーワードAM(アディティブ・マニュファクチャリング)が、アメリカでの事業を停止した。

同社ビジネスディベロップメントマネージャーのジェレミー・ヴォス氏がLinkedInへの投稿で明らかにしたもので、フォワードAMはアメリカの事業拠点を閉鎖し、アメリカ国内での事業活動をすべて停止したという。顧客などへのサポートなどは、フォワードAMの本部があるドイツから行うとしている。

フォワードAMは昨年2024年11月21日にドイツのハイデルベルグ地方裁判所に「経営破綻手続」の申請を行い、事実上経営破綻した。フォワードAMは、フランスの大手3Dプリンティングサービスビューローのスカルプティオを買収し、3Dプリンティングの世界で独自のプレゼンスを確保しつつあった。フォワードAMの経営破綻のニュースは、世界中の3Dプリンティング業界関係者へ衝撃を与えていた。

フォーワードAMは、昨年2024年7月に親会社のBASFから経営陣が株式を買い取り、MBO(経営陣による自社の買収)による独立を果たしていた。同社は今後、第三者の関与による経営再建か、資産売却などによる流動化の、いずれかのプションをとられるものと見られる。