アメリカの大型3DプリンターメーカーでQTCQXベスト・マーケット登録のVelo3Dが、一部の債権者と返済一時猶予契約(Forebearance Agreement)を締結していたことがわかった。
先日2024年12月12日にVelo3Dが提出したフォーム8-Kによると、Velo3Dは今年2024年9月から一部の債権者に対する利息の支払いをストップしており、実質的に債務不履行に陥ったとしている。返済一時猶予契約の締結によりデフォルトの状態を回避し、その他の債権の弁済についても一時的な猶予が得られたとしている。現時点では、Velo3Dの主な債権者は資産差押などの強硬措置は取らない姿勢を示しているという。
一方で、Velo3Dが恒常的なオペレーティングキャッシュ不足に見舞われているのは間違いなく、同社は追加の資金調達を模索している。Velo3Dに近い関係者によると、Velo3Dが近々に追加の資金調達が出来ないと判断された場合、債権者がVelo3Dの期限の利益を喪失させて債務の一括弁済を求める可能性があるとしている。
Velo3Dは、今年2024年8月と10月に合わせて100名程度の従業員をレイオフするなどコスト削減に躍起になっている。一方で、同社がゴーイングコンサーンを確保できるかについては、利害関係者の間で意見が分かれている。