ドイツの工業用3Dプリンターメーカーで米NASDAQ上場のVoxeljetが、NASDAQの上場廃止を申請した。2024年3月に米証券取引委員会に提出された書類によると、Voxeljetは2024年4月1日付けでNASDAQのADS(American Depositary Shares)セクションから離脱、上場を廃止する。NASDAQ上場に必用とされる上場コストが、上場によって得られる各種のベネフィットを上回っていると判断された模様だ。
Voxeljetのルドルフ・フランツCEOは自身のLinkedInのアカウントで「(NASDAQの上場廃止という)手続きをとることで上場企業としてのコストを削減し、我々のフィナンシャルポジションを強化することが可能になります」と、NASDAQの上場廃止の理由について説明している。
NASDAQの上場廃止と共に、VoxelJetは最大の債権者であるAnzuパートナーズからの追加の資金借り入れを行うことと発表した。調達する追加資金の総額は321万ドル(約4億8150万円)で、返済期日は2028年1月3日となっている。フランツCEOは、調達した資金をNASDAQの上場廃止に伴う費用の支払いや、経常ベースの運転資金などに投じるとしている。
Voxeljetは、ドイツ・フライドバーグに拠点を置く3Dプリンターメーカー。主に砂型造形用大型3Dプリンターなどを製造している他、自社の3Dプリンターを使ったオンデマンド3Dプリンティングサービスを提供している。