イラン系アメリカ人の著名投資家ファーハド・エブラヒミ氏が、デスクトップメタルの株を買収し、同社の最大の株主となっていたことがわかった。アメリカ現地メディアの報道によると、エブラヒミ氏は今年2023年5月30日までにニューヨーク証券取引所で取引されているデスクトップメタルの株23,881,002株を買い集め、同社の発行済み株式の7.43%を保有する筆頭株主になったという。
エブラヒミ氏はイラン系アメリカ人で、2011年に自ら創業したソフトウェア開発会社クォーク・ソフトウェアを売却し、巨額の富を得たことで知られている。同氏はその後、医療系画像処理企業ヴューレイや、ソーラーパネルメーカーのファーストソーラーなどに投資し、自らの保有資産をを200億ドル(約2兆8000億円)にまで拡大している。
デスクトップメタルは現在、ストラタシスによる吸収合併のオファーを受けているが、エブラヒミ氏がデスクトップメタルの筆頭株主になったことで両社の吸収合併に何らかの影響を与える可能性があると関係者は指摘している。また、ストラタシスとデスクトップメタルに対しては、大手3Dプリンターメーカーのスリーディーシステムズが別に買収を提案している。