アメリカの代替肉メーカーでNASDAQ上場のビヨンド・ミートが、従業員の20%をレイオフすると発表した。ビヨンド・ミートは、今回のレイオフにより3900万ドル(約58億5000万円)の人件費を削減し、来年2023年度上半期中にオペレーティングキャッシュフローをプラスに転じたいとしている。
ビヨンド・ミートは声明で「インフレーションの進行により、代替肉に対する消費者のマインドの変化が大きく影響しています。価格に敏感になった消費者は、通常の肉を含むより安価なタンパク質食品への志向を強めています。小売店も卸業者も、安価な肉の在庫を増やしており、それらの製品のプロモーションに力を入れています。そうした一連のトレンドがビヨンド・ミートの売上に影響を及ぼしています」と説明している。
ビヨンド・ミートの売上の70%はスーパーマーケットなどのリテールの売上だが、30%を占める外食の売上減もマイナスに影響している。大手ハンバーガーチェーンのマクドナルドは、ビヨンド・ミートの代替肉を使ったハンバーガー「マックプラント・サンドウィッチ」を販売していたが、今年2022年9月までに販売を停止している。詳細は明らかにされていないが、ある関係者は「マックプラント・サンドウィッチ」の販売数が当初予定に達しなかったものと見ている。