アメリカの3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルの株価が急落している。ニューヨーク証券取引所で取引されているデスクトップメタルの株は、2022年度第一四半期決算の発表から2日間で65%下落した。現地時間の2022年5月10日には、一時1.33ドルまで値下がりした。
2022年度第一四半期決算で、売上高は4370万ドル(約56億8100万円)を記録したものの、6950万ドル(約90億3500万円)という巨額の経常赤字が投資家を失望させたとの見方が広がっている。
デスクトップメタルは、2020年12月10日にSPAC(特別買収目的会社)のトライン・コーポレーションと合併し、ニューヨーク証券取引所へ上場した。上場後同社の株は上場後値上がりし、2021年2月5日には31.25ドルの高値を付けた。しかし、その後株価は値下がりし、現時点で1ドル台の水準まで落ち込んでいる。
ある市場関係者は、デスクトップメタルがオペレーティングキャッシュフローを黒字転換し、キャッシュの流出を抑えない限り株価の上昇は見込めないという悲観的な見方を示している。デスクトップメタルのリック・フュロップCEOは早期のEBITDAの黒字回復を宣言しているが、実際に実現できるか注目される。