昨年12月に開設されたGMのアディティブ・マニュファクチャリング・センターが稼働を開始した。広さ1400平方メートルの施設では各種のハイエンドメタル3Dプリンターが設置され、試作品や完成部品の製造がおこなわれている。
完成部品では、GMのシボレーコルベット2020シリーズのブレーキラインが3Dプリンターで製造されている。同社のデザインチームによると、3Dプリンターを活用することで製造時間を9週間、製造コストを64%削減できたという。
GMのアディティブ・デザイン・マテリアルエンジニアリング担当ディレクターのオードリー・ブラウン氏は、「GMのトランスフォーメーションのコアコンポーネントは、よりアジャイルで、よりイノベーティブな企業になることです。3Dプリンターは、そのミッションを遂行するための重要なキープレイヤーです。伝統的な製造方法に比べ、3Dプリンターはモノづくりにかかる時間とコストを劇的に削減します」と説明している。
近年自動車メーカーによるアディティブ・マニュファクチャリングへの投資が相次いでいる。昨年7月にもBMWグループが18億円を投じ、ミュンヘンにアディティブ・マニュファクチャリング・キャンパスを開設している。同キャンパスでは、EOS、SLMソルーションズ、カーボン、デスクトップメタルなどのメーカーの3Dプリンターが導入され、ロールスロイス・ファントム、BMWロードスターなどの完成部品などを製造している。