HPが2020年度第二四半期決算を発表した。それによると、同社の同期間中の売上は125億ドル(約1兆3500億円)で、前年同期比で11.2%減少した。
投資家・アナリスト向け説明会でHPのエンリーク・ロレス社長兼CEOは、「今回の結果を見るに、新型コロナウィルスのパンデミックが売上の減少をもたらしたのは間違いありません。多くの人が在宅勤務へ切り替えてゆく中、いくつかのエリアでは健闘しました。しかし、他のエリアではサプライチェーンの悪影響を受ける結果になりました」と説明している。
HPの事業はパーソナルシステムズとプリンティングの二つの事業部で構成されている。パーソナルシステムズはノートブック、デスクトップ、ワークステーションなどのコンピューター製品で構成されている。プリンティングは各種のプリンター製品と3Dプリンターなどで構成されている。デスクトップの売上は前年同期比で18%、ワークステーションの売上は前年同期比で22.8%それぞれ減少した。プリンティングの売上もコマーシャルハードウェアの売上が前年同期比で31.4%、コンスーマーハードウェアの売上が前年同期比で16%それぞれ減少した。
HPの3Dプリンター事業についてロレス氏は、「今回のパンデミックは、3Dプリンティングが持つスピード、対応性、ローカルプロダクションといったベネフィットを改めて示す形になりました。サプライチェーンを再検証することでユーザーとの戦略的関係性を深め、より洗練された製造モデルを構築する機会となったといえるでしょう」とコメントしている。