3DモデルファイルNFT(非代替性トークン)の販売数が急増している。世界最大のNFTマーケットプレースのOpenSeaでは、昨年2021年春頃より3DモデルファイルNFTを出品するケースが出始め、これまでに56万7千アイテムが出品されるまでに増加している。多くはSTLファイルやGCodeで提供されていて、購入後3Dプリンターで出力できる。
価格は0.027イーサリアム(約9.877円)から1イーサリアム(36万5831円)程度のレンジで販売されている。デザインがユニークなものが高値で販売されており、今後もデザイナーなどがさらに出品してくると予想される。
NFTはNon-Fungible Tokenの略で、「非代替性トークン」と訳される。NFTをひとことで言うと「価値が保証されたデジタル資産」になる。これまでは、画像や動画などのデジタルデータは簡単にコピーされてしまうので、単体でコンテンツとしての価値を持たせることが困難だった。
一方、NFTはブロックチェーン技術を使ってそれぞれのコンテンツを「唯一無二の存在」にし、価値を持たせている。それゆえ、アーチストは自分の作品をNFTにして、OpenSeaなどのマーケットプレースを通じて販売することができる。
調査会社エマージェン・リサーチによると、2020年時点での全世界のNFT市場規模は3億4千万ドル(約391億円)で、今後年率39.6%の成長率で成長を続け、2030年までに3573億ドル(約4兆1089億円)規模に達するとしている。