日本初の3Dプリント住宅メーカーのセレンディクスが、オーストラリアの投資会社と業務提携していたことがわかった。セレンディクスのプレスリリースによると、セレンディクスは豪クイーンズランド州政府仲介のもと、オーストラリアで不動産開発プロジェクトなどを手がけるプラナム・パートナーズと3Dプリント住宅事業の展開に関する覚書を締結、業務提携した。
オーストラリアでは、住宅不足と価格の高騰が社会問題になっており、2023年度においては年率で8.1%価格が上昇した。特に手頃な価格の住宅不足が深刻化しており、初めて住宅を購入する層にとって住宅価格が手の届かない水準となっている。
セレンディクスはプラナム・パートナーズと共同で、オーストラリアでの3Dプリント住宅の導入と普及を目指す。まずはフィージビリティスタディとしてクイーンズランド州内での実証棟を建設し、現地の法的要件や気候に対応した設計、サプライチェーンの構築など総合的に調査し、量産供給につなげてゆくとしている。
セレンディクスは日本初の本格的3Dプリント住宅メーカーで、2024年9月に2人世帯用住宅「serendix50」の販売を開始するなど、我が国の住宅市場においてプレゼンスを拡げつつある。同社は最近JR西日本グループと共同で、世界初の駅舎を3Dプリンターで建設し、世界的な話題を集めた。

