大林組がシンガポールにアジア地域の研究開発拠点を開設

大林組が、シンガポールにアジア地域の研究開発拠点「Obayashi Construction-Tech Lab Singapore, OCLS」を開設し、2024年7月18日に現地関係者を集めたローンチイベントを開催した。

OCLSは、2023年10月に開設されたオープンイノベーション施設「Built Environment Innovation Hub(BEIH)」に入居している。同施設には建築・環境関連のテクノロジー企業などが多く入居しているほか、入居者共用の実験空間やコンファレンス施設を有している。

大林組によると、シンガポールでは、建設業においてコロナ禍による外国人労働者の不足に端を発した省人化・生産性の向上が大きな社会課題となっており、同国の建築建設庁(Building and Construction Authority, BCA)主導で、国内外の建設会社やスタートアップなどによる技術開発や、建設現場への適用が積極的に進められている。大林組は、2022年にOCLSの前身となる「Asia Digital Labプロジェクトチーム」を発足させ、アジア地域における最新の建設技術に関する情報収集を行っていた。

大林組は、アジア地域において開発や適用が活発化している建設ロボティクス技術を中心に、アジア地域の大学などの研究機関や建設会社、スタートアップとの共同研究・開発や、アジア地域の建設現場への適用支援を行う拠点として、OCLSを設置した。今後、建設ロボティクス以外の分野にも範囲を広げるとともに、研究開発成果を積極的に社外展開し、普及推進を行っていくとしている。