日本初の二階建て3Dプリント住宅の販売完了

日本初の二階建て3Dプリント住宅の販売が完了したとして話題になっている。株式会社築(キズキ)が宮城県栗原市に建設した二階建て3Dプリント住宅は、これまでに建築確認や完了検査などの手続きをすべて終え、無事買主に販売された。日本では現在各地で散発的に3Dプリント住宅が建設されてきているが、二階建て以上の多層階建築は現行の建築基準法への適合が難しく、実現していなかった。

株式会社築は、3Dプリント住宅の基礎から仕上までの工程を現場に設置した建設3Dプリンターで一貫施工した。建設資材はタイの建材メーカーSCGが開発した3Dプリント専用のモルタルを使用し、インテリアや主な家具などはポリマー系3Dプリンターで施工・作成されている。壁は、意匠デザイン、構造フレーム、設備スペースが一体化した三層構造をワンステップで成形した。

株式会社築は、宮城県栗原市に拠点を置く2023年設立の建設テックスタートアップ企業。建設3Dプリンターを所有し「印刷する建設」をテーマに3Dコンクリートプリンティング技術の社会実装を進める建設テック企業としてプレゼンスを拡げている。住宅建設から防災・インフラ開発までを見据え、地域と技術をつなぐ建設DX企業としても活動している。