アリゾナ州で建設中の3Dプリント住宅の入居者が決定

非営利団体のハビタット・フォー・ヒュマニティ(人道のための住宅)がアリゾナ州テンペで建設中の3Dプリント住宅の入居者が決定した。発表によると、入居するのはテンペに居住する家族で、早ければ今年10月にも入居するとしている。

ハビタット・フォー・ヒュマニティが建設しているのは広さ1738平方フィート(約161.5平方メートル)の平屋建ての住宅で、3ベッドルームと2バスルームを備えているという。建設にはデンマークのCOBODインターナショナルが開発したBOD2 3Dプリンターが使われている。

ハビタット・フォー・ヒュマニティによると、入居者には400時間のボランティア活動が課せられるものの、ハビタット・フォー・ヒュマニティから無利子の住宅ローンが付与されるという。住宅ローンの返済額は、家族の世帯年収の30%を超えない範囲で設定されるとしている。

アリゾナ州の地元紙アリゾナ・リパブリックによると、アリゾナ州では安価な住宅が20万棟程度不足し、住宅不足が社会問題化しているという。住宅不足は州都フェニックス市などで特に深刻で、フェニックス市では住宅価格が一年間で65%、家賃が平均で40%増加している。

人口増加による住宅不足により、アメリカ各地で建設3Dプリンターの導入が進んでいる。これまでにカリフォルニア州、ニューヨーク州、テキサス州、フロリダ州、バージニア州などで3Dプリント住宅が建設されている。