コーネル大学の准教授が規格外木材と3Dプリンターで小型キャビンを製造

コーネル大学の准教授が規格外木材と3Dプリンターで小型キャビンを製造し、話題になっている。

100平方フィート(約2.8坪)の小型キャビンを製造したのはコーネル大学のレスリー・ロク氏とサシャ・ジコヴィック氏の二人。通常は廃棄されるアオナガタマムシに侵食された規格外木材を活用し、ニューヨーク州の郊外に小型キャビンを建設した。建設には3Dプリンターと、オークションサイト大手のeBayで落札したロボットアームが使われた。

アオナガタマムシに侵食された木材は、多くは湾曲していて使い物にならない。両氏は、湾曲したシェイプを逆に活用し、カーブをそろえるなどしてデザインを組み立てた。コンクリートの基礎部分は、コンクリート3Dプリンターで製造した。

ジコヴィック氏は、「アオナガタマムシに侵食された木材は、通常は粉砕されるか燃料として燃やされます。その結果、CO2を大気中に放出し資源を無駄にしています。規格外となった木材でも、それぞれのシェイプを活かしたデザインをすることで、資材として有効に活用することが可能になります」とコメントしている。

アメリカでは、アオナガタマムシによる森林の侵食が問題になっている。アオナガタマムシは、世界三大樹木害虫の一つとされ、アメリカの林業に大きな被害を与え続けている。日本でも本州などに生息し、林業に被害を与えている。