イタリアのスタートアップ企業が3Dプリンターで人工呼吸器用バルブを製造

イタリアのスタートアップ企業が3Dプリンターで人工呼吸器用バルブを製造し、話題になっている。

バルブを製造したのはイタリアのアディティブ・マニュファクチャリング企業のイシノバ社。製造されたバルブは、新型コロナウィルスの感染拡大が続くイタリア北部のロンバルディア州チアリの病院に提供された。

バルブは人工呼吸器から患者へ酸素を送るために使われる消耗部品で、患者ごとに交換する必要がある。チアリの病院ではコロナウィルス感染症患者が殺到し、バルブの在庫が払底していた。その状況を地元のジャーナリストがソーシャルメディアを通じて報じたところ、イシノバ社のCEOクリスチャン・フラカッシ氏に情報が伝わった。

フラカッシ氏は人工呼吸器メーカーのインターサージカル社にコンタクトし、バルブの3Dモデルの供出を求めたが、3Dモデルそのものが存在しなかった。フラカッシ氏は、インターサージカル社から提供されたバルブのサンプルをリエンジニアリングし、3Dモデルの作成に成功した。

フラカッシ氏は、直ちに3Dプリンターで10個のバルブを製造し、チアリの病院へ提供した。その後、別の企業も製造に協力し、100個のバルブを製造したという。

イタリアの新型コロナウィルスの感染拡大は、現時点では収束の兆しがまったく見えていない。現時点での死者数は3千人を超え、新型コロナウィルスの発生国である中国の死者数を超える厳しい状況となっている。