TIKO 3Dプリンター開発プロジェクトが中止と発表 http://www.3darchitettura.com/tiko-3d-printer/

小型デルタ型3Dプリンター「TIKO(ティコ) 3Dプリンター」開発プロジェクトが大幅に遅れ、3Dプリンターコミュニティの話題になっていたが、現地時間の今週水曜日に突如プロジェクトの中止が発表され、問題になっている。

カナダ・トロントに拠点を置くTIKO 3Dは、「ソフトウェアとハードウェアの開発の頓挫、製造の困難、度重なる遅延、高いハードル、終わりのない許認可申請、想定外の営業費用、物流の悪夢、眠れない夜」等々と延々と綴ったコメントを披露、突然のプロジェクト中止を一方的に通知した。

TIKO 3Dプリンターは一2015年4月にキックスターターに登場、16,538人のバッカーから295万ドル(約3億3,500万円)の資金を集めていた。

これまでに北米のユーザーを中心に4,100名のバッカーがTIKO 3Dプリンターを受け取ったが、多くが性能不良により実際に稼働出来ないと苦情を申し立てていた。

業界関係者によると、TIKO 3Dは資金繰りが破綻し、事業の継続が不可能になったと見られている。現時点でおよそ12,000人の購入者が製品を受け取れていない状態となっているが、返金の可能性はほとんどないと見られる。

3億円以上の巨額の資金を集めた「人気プロジェクト」は、突如の事業中止という最悪の形で終わりを迎えた。

22日にキックスターターに投稿された同社のコメントは、「過去数年間我々をフォローして下さった皆さんは、起業の困難を目撃したことになります」とまるで他人事のように語っている。